大人への階段

高校生の時。
バイト先で同じ高校の先輩がいた。
彼女はとっても綺麗で、彼氏も校内で有名人だった。
卒業後、彼は東北の大学へ行き、遠距離恋愛になってしまった先輩。

バイト終了後。
コンビニで先輩とアタシ、そして友人の3人立ち読みをしていた。

「ねぇ?リオ、こういうの読んだことある?」
出したのは、
レディース・コミック
ヘタなエロ本よりもエロイ、女性版エロ本ってとこだろうか。
「いや…ないですよぉ!」(マジで)
「ないのー?!」
「ないのって、先輩買ったことあるんですか?」
「しょっちゅう買ってるよ♪」
「ウソー!」
「だって、アタシ遠距離恋愛じゃん。彼氏とめったに会えなくて淋しいのよ。
そんな時はこの本読みながら、1人でするの♪

エッ…1人でするって、オ○ニー?
「そうだよぉー!リオ、したことないの?」
「1人でヤルなんて…ないですよ!ない!!」赤面しながら答えるアタシ。
「なら、この雑誌買ってみな。ヤリたくなるから。

ヘタすりゃ、彼氏とヤルより癖になるかもよ。

「どんな顔して買うんですか。イヤですよぉ〜。」
「普通に買えばいいの。」
そう言って、レジに行って雑誌を買ってきた先輩。
「ハイ、これはリオの分。」
マジかい?これをアタシに持って帰れと?
「ちょっとは読んでみたいでしょ?これで勉強すればいいのよ。」

ああ、一応持って帰ったさ。
読んでも見たさ。…スゲーえげつない。グロイ。
こんな世界があることに、ちょっとビビったアタシ。
そんな具合だから、
オ○ニーなんてできるはずもなかった。

次のバイトの時。
「ヤッてみた?」
「いや…ヤリ方も分からないですから。それにやっぱり彼氏とヤル方が…」
「まだまだ子供だな!」

あのエロ雑誌は部屋に隠しておいたが(男の気持ちがちょっと分かった)、
いつの間にか無くなっていた。
母ちゃんが処分したのかも知れないなぁ…それもまた複雑だ。

そして後にも先にも、
自分がオ○ニストであることを公表した人には出会っていない。
先輩は偉大だった…。




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